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TOP>まぐろの基礎知識>まぐろの見立て
普段、マグロをたくさん食べている人でも、マグロのせりを見たことがあるという人はほとんどいないと思います。ましてや、マグロ丸ごと買って捌いたことがあるなんてつわものはまずいないでしょう。そこで、我々築地の仲卸業者がいったいどうやってマグロの良し悪しを判断しているのか、ちょっとだけお話してみましょう。
 まず必需品が懐中電灯。そして、せりにかけられるマグロは尾の断面がカットされた状態で並べられています。懐中電灯で照らして見るのは「照り」を見るほかに、肉の「色」そのものを見るという理由もあります。
早朝のセリ場は夏でも薄暗く、照明に蛍光灯を利用している事が多いため、そのままでは本当の色より暗褐色に見えてしまいます。ただし、関西では懐中電灯は持たず尻尾と魚体だけで判断すると聞いた事があります。

良いマグロの魚体とは?

1. いい身体つき、つまりきれいな流線型をしているか。
人間もマグロもプロポーションは良いに越した事がないようです。
2. 手でまぐろの皮を触って弾力性があるかどうか。
弾力性がある方が良い。例えるなら女性の「もち肌」のような感じですかね・・・?
3. 腹を見る。腹の部分を手でつかみ厚いほど良い。また腹中はきれい(白っぽい)ほどよい。
4. 尻尾を見る。切った断面が、年輪のようで、その年輪にピンクっぽい色が多いほど脂があり脂の層もあります。 そして身質が冴えていて「ネチッ」とした方が良い。

 ・・・といったところでしょうか。
 色身については基本的に赤身の強いものには旨みが多いようです。しかしあんまり色鮮やかなものは脂の乗りが悪いともいえます。(インドマグロ、ホンマグロの場合)逆に目利きの初心者の方は、色ボケのものを脂があると思ってしまうこともあります。
 いずれにせよ尾っぽの断面だけで全体を判断するのは、毎日やってる我々プロでも難しいことです。特に天然物は、尾の断面より上の部分に「病い」、「寄生虫」や「変色」があったりすることもあります。脂ののりも一様でなく、割ってみたら「ハズレ」ということもあり、どうしても賭博性が付いてまわります。

ハズレの代表的な例は、まずさばいて、捕獲した時に暴れ回り体温が40度にもなり身が焼ける通称『やけ』(身に冴えがなく、色もくすんだ状態:赤身は変色して黄色っぽい又は茶褐色。トロは茶褐色)
この『やけ』も赤身だけなら、下のトロの部分(約6割)は使えますが、やっかいなのは赤身もトロも焼けている時、これは最悪。食べられない事はないですが、水分が抜けて「スカスカ」で売り物になりません。絶望的です。

まぐろ を乱暴に取り扱うことによって、引き起こる身がバラバラになっている『身われ』。
造りにも寿司ネタにも使えないので、全く商品になりません。特に下身に多いのが、通常です。

またある箇所だけ柔らかい。つまり『打ち身』(内出血)を起こしている場合もありますし、まぐろは捕獲してそして保存のために氷を体の回りと腹中につめるわけですが、腹の辺りが氷が少ないために起こる腹が黒ずんでいたり等々。よく、マグロは博打だといわれる所以なのでしょう。


 次にマグロを購入されるときの注意点。一般的にまぐろに限らずお刺身は1人前90g、7切れです。料理屋さんでもスーパーでも基本はおなじ。単純に考えれば人数×90g〜100gでいいでしょう。その時召し上がる方の年齢や好みや食べる量や、一緒に出す料理の量や種類、お酒を飲むのか、そして時間帯や用途を考えながら選ぶのも楽しみの一つでしょう。それから、購入の決め手は色。赤身の場合は赤の色が鮮明で透明感があるものが良いでしょう。中トロや大トロの場合なら、身に入っている脂がきめ細かく行き渡っているものがお勧めです。次にマグロの筋も大切なチェックポイント。なるべく筋が平行で間隔が広いものを選んだ方が良いでしょう。魚体のサイズにもよりますが、間隔が狭いものは尾に近く筋っぽいことがあります。もちろんドリップ(血のまじったような水分)がでているものは論外です。解凍に問題があると思われます。それから、しっかりと角が立っていること。新鮮なマグロは角がしっかりと立っています。以上の事を踏まえておいしいマグロを選んでください。


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